デザイナーのおさらい。オフセット印刷、簡単な仕組み

今回は印刷方法の中でも最も一般的な印刷方法であるオフセット印刷について説明します。

オフセット印刷は写真やグラデーションの再現性に優れているためCD DVDのジャケットや帯などもオフセット印刷で印刷しています。オフセット印刷とは凸版や凹版とは違って平らな版を使い、水と油の反発する性質を利用した印刷方法です。

製版段階

簡単にいうと、刷版にインキが付くところと付かないところを作って、インキを付けたいところを油性にして、インキを付けたくないところを水性にします。こうすると、インキは油性なので油性部分にしか付きません。

そしてこの刷版についたインキを転写して紙に写します。

印刷工程

この工程はまず刷版にインキを付け、その刷版の油性部分に付いたインキ部分だけををブランケットと呼ばれるゴムの層に転写し、それを紙に写します。紙が直接版に触れないためどんな用紙ににも適合する印刷方法です。

オフセットの限界

オフセット印刷は網点の組み合わせの濃度によって写真やグラデーションなどを表現するため多色刷りが非常にきれいに仕上がり、カタログやチラシなどあらゆる商業印刷物にひろく利用されています。プロセスカラーはCMYKの4色の組み合わせで、基本的に多くの色を表現できますが、限界があり、微妙な色のバランスで指定色とは違った色が出てしまう場合もあります。ロゴマークやコーポレートカラーなどイメージカラーがある場合は、あらかじめインキ会社でインキを混ぜ合わせて作った特色インキを利用することが多いです。

特色を指定するDICカラーチップを広げたところ

@akifumi_t


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