高精細印刷~FMスクリーン印刷、ハイブリット印刷

通常のオフセット・カラー印刷は、スクリーン線数が175線の網点により印刷されまています。その網点のスクリーン線数を300線以上にした印刷を高精細スクリーン印刷と呼びます。

この高精細スクリーン印刷では個々の網点が小さくなるので、より細かい表現が可能になり、写真集や美術書、ポスターに適しています。高精細スクリーン印刷の特徴としては、通常の175線の印刷では再現不可能な細かい部分も再現できます。また各色の網点の重なりが少ないので濁りの少ない色彩表現が可能です。

FMスクリーン印刷

従来の印刷はAMスクリーンという方法で網点の大小で濃淡を表現していましたが、それとは異なりFMスクリーンは15~20μの同じ大きさの網点を不規則に配置してその網点の密度で濃淡を表す方法です。FMスクリーンの20μの網点はAMスクリーンでは400線に相当する小ささです。

FMスクリーンの特徴は

・グラデーションが滑らかでやわらかく見えます。
・網点が小さいためディテールの再現がよりよくなります。
・白抜き文字などの抜けが非常によく細かいところまできれいに再現できます。
・網点の大きさが同じためモアレが発生しません。
・AMスクリーンで見られたロゼッタパターン(亀甲模様)のモアレも発生しません。

という点です。逆に苦手な点もあります。FMスクリーンの問題点としてはハイライト部分のドットが飛び飛びになるため、肌色など荒れがでることもあり表現しにくい写真もあります。
またハイブリットスクリーンと呼ばれるAMとFMスクリーンを混在させることも可能です。

技術の向上により、昔はグラビア印刷方式で印刷していた写真集も、FMスクリーンで印刷されることがでてきました。

@akifumi_t


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